新潟におけるこどもの貧困

Issues

全国でも問題となっている、子どもの貧困。
平均で約9人に1人が相対的貧困状態にあると言われています。
新潟・長岡も、例外ではありません。
また、新潟特有の貧困以外の複雑な要因により、生きづらさを抱え込むこどもたちの状態が、
世代を越えて連鎖している現状があります。

新潟長岡のこどもたちが直面する
生きづらさの連鎖の実態

新潟・長岡のこどもたちの今

見えづらいこどもの貧困

子どもの貧困は見えづらいと言われています。一見、みんな同じように、スマホを持ち、ゲーム機をもっていて、何処に「貧困の子ども」が居るのか?と良く言われます。しかし、生きづらさ、先(解決)の見えなさ、孤独・孤立を抱えた多くの子どもたちがいることを是非、知って頂きたいのです。

Aくん
ひとり親家庭

Aくんは進学を諦めていました。お母さんがトリプルワークで妹と自分を学校に出してくれているのをずっと見ていて、自分は働いて、お金を貯めて、それから、もう一度学ぼうと考えていました。奨学金や、一人親家庭の支援、勉強を教えてくれ、助けてくれる制度や、方法を知らないで、自分が何とかしなければと思っていました。

金銭不足だけではないこども

貧困とは、金銭的な不足だけを指す言葉ではありません。未来の自分の可能性が開かれなければ「機会」が公平に与えられているわけではなく、機会(将来)の貧困が存在します。

Bくん
不登校児童

Bくんはイジメにあって学校に行けなくなり、通信制の学校に通っていました。最近、弟と妹たちも学校に行けなくなっているみたいで、Bくんが家のことをすることが増えてきて、学校の勉強も遅れがちになっていました。

生きづらさの連鎖が起きる新潟特有の要因

自然豊かな一方で、雪深く閉塞感の強い側面も持つ新潟。こども・若者は、貧困だけでなく、複雑な家庭状況や進学状況、精神状況などの要因で、生きづらさを抱えています。

  • 長岡市の子どもの貧困

    9人に1

    (全国平均と同水準)

    全国平均と導水準の貧困状況にこどもたちは直面しています。貧困による経験不足や機会不足を防ぐために、必要な支援にしっかりとつないでいく必要があります。

    2018年8月長岡市生活意識調査

  • 新潟県の高等教育機関への進学率

    80.5%

    (文科省R5学校基本調査)

    高等教育機関へ進学したくても進学できないこどもたちが全国よりも多い状況です。本人以外の事情により、学習機会が奪われることのないように、家庭支援・学習支援が必要となっています。

    令和3年度文部科学省学校基本調査

  • 新潟県の小中高生自殺者数

    全国ワースト3

    全国的にも自殺数は毎年過去最多を更新していますが、新潟県は全国3番目に自殺数が多い現状です。悩みや不安を抱えたこどもたちの頼れる先が少ないことも要因かもしれません。

    令和3年度厚生労働省自殺対策推進室作成都道府県別自殺の状況

  • 共働き家庭

    74.4%

    (全国69.2%)

    共働き家庭の割合が全国平均よりも高く、また、ひとり親、鍵っ子家庭が多い新潟。悩みを抱えたこどもが孤独孤立してしまう要因の一つになっています。

    第2期長岡市子育て・育ち”あい”プラン

  • 高齢者率

    32.0%

    (65歳以上)

    長岡市は令和1年(2019年)をピークに総人口が減少する一方、高齢者人口・高齢者率ともに増加しています。高齢化が進むことで、地域・家庭の支援力が弱まり、こどもや若者の孤立や負担感が増しています。さらに、地域の将来展望が見えにくくなり、精神的な生きづらさのリスクが高まっています。

    R6長岡市地域健康カルテ(全国は29.3%)

  • 不登校児童生徒の数

    全国34.6万人

    (新潟県約4100人)

    小中高とも在籍者1000人あたりの長期欠席者数は全国平均とほぼ同程度となっています。だからこそ、地域の受け皿や支援の有無がこどもたちにとって決定的な違いになるという見方ができます。


    県教育委員会(R5教育統計の年次推移)

新潟の課題に対して
こどもみらい食堂がおこなう活動

新潟長岡で、子ども食堂や宿題塾など、誰でも来ていい居場所づくりをしています。
加えて、市民・NPO団体・企業・行政間での連携や普及啓発を通じて、
こども・若者が希望を持ち、夢を育むことのできる状態を目指しています。

  • 人とつながる機会を届ける

    居場所づくり活動

  • 課題を知る
    きっかけをつくる

    普及啓発
    活動

  • 地域の力をつなげる

    ネットワーク
    構築活動

活動をもっと知る

こどもみらい食堂での
こども・若者の姿

みらい塾に
通っていた YNさん

人見知りを乗り越え、学習支援ボランティアへの参加。
みらい塾を通して成長し、大学進学へ。

みらい塾に行き始めた理由は 中学の時に先生に誘ってもらったからです。 最初は人見知りだし、外に出るのが苦手だったのでとても緊張してました。 でも、みなさんに優しくしていただいて ほぼ毎日通っていたときもありました。 みらい塾を通して本当に成長もしたし、 良い思い出がいっぱいできました。 また、学習支援ボランティアを通じて普段関わることのない小学生の子たちと一緒に遊んだり、中学生の子とお話しながら勉強したりしてとても楽しかったです。 高校では部活とかはしてなかったけど、大好きな友達がたくさんできて、楽しい学校生活が送れました! そして、私はこの春から大学生になります! 高校に行けたのも大学に行けたのも、 みらい塾さんのおかげです! 本当に本当に感謝の気持ちでいっぱいです。 ありがとうございました。

みらい塾に
通っていた KHさん

みらい塾に行けば誰かとコミュニケーションが取れる。
勉強だけじゃない学びを得る時間を過ごす。

やりたいことがあまりできなく、ストレスが溜まることがあり、塾の先生たちに話をすることで少し気が楽になった。先生たちが勉強以外の話も聞いてくださり、とても居心地がよく、勉強のモチベーションになりました。受験期にモンハンにハマり、一時期勉強が手につかなくなったけど、塾があったおかげで、勉強の時間を作ることができた。

マンスリーサポーター募集中

毎月のご寄付で
長岡っ子のみらいを
一緒にひろげませんか?

  • 毎月1,000

  • オススメ

    毎月3,000

  • 毎月5,000

  • 毎月10,000

助成・支援をいただいた法人・団体の皆さま